アマサギ
亜麻色の可愛らしい毛並みのサギ

- 分類
- ペリカン目サギ科
- 渡り区分
- 冬鳥
- 体長
- 51cm (カラスよりやや小さい)
- レッドリスト
- 低危険種(LC)
アマサギは、主に夏鳥として本州に飛来し、九州以南では越冬するシラサギの仲間です。沖縄では冬鳥として秋から冬にかけて見られ、中にはそのまま越夏して一年中見られる個体もいます。漫湖などの干潟や田芋畑など、湿地性の環境でよく観察されます。
名前の由来は夏の羽色から

「アマサギ」の名前の由来は、その夏羽に見られる亜麻色(淡い茶色)の飾り羽にあります。ただしこの色は夏だけの姿で、冬羽では全身が白くなり、亜麻色はうっすら残る程度です。他の白いサギよりは足が短いようです。
トラクターの周りをうろつく

干潟や田畑で採餌する姿が見られ、特に農作業のトラクターなどの周りをうろついて、飛び出す昆虫やカエルを狙う姿はよく知られています。
アフリカなどではバッファローや牛の後をついて歩くそうです。
アマサギはコサギやゴイサギなど他のサギ類とともに集団で営巣しますが、繁殖の開始はやや遅め。また、ほかのサギたちと比べて目立つ場所に巣を作る傾向があるため、観察しやすい場合もあります。しかし、全国鳥類繁殖分布調査によると、ここ数十年で記録数は激減しているそうです。
参考
- 植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
- 高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
- 国立科学博物館「ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統」