
ヘラサギ
クロツラヘラサギに似ている。クロツラヘラサギは沖縄でよく見られるが、ヘラサギは飛来数が少なく珍しい。
- 漢字表記
- 箆鷺
- 英語名
- Eurasian Spoonbill
- 学名
- Platalea leucorodia
- 分類
- ペリカン目トキ科
- 渡り区分
- 冬鳥
- 体長
- 86cm (アオサギよりやや小さい)
- レッドリスト
- 情報不足(DD)
月別の遭遇しやすさ(個人の経験ベース)
1月
△
2月
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3月
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4月
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5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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10月
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11月
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12月
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ヘラサギは、冬鳥または旅鳥として全国の干潟や水田、池などに飛来する珍しい鳥です。ユーラシア大陸の中緯度地域、ヨーロッパから中国北東部、ロシアのウスリーにかけて広く繁殖し、冬になると熱帯アフリカ、南アジア、中国南部などに渡って越冬します。
九州地方での渡来が知られていますが、沖縄にも毎年1~2羽ほどごく少数が飛来し、越冬する姿が観察されています。
ヘラ状のくちばしで水中をサーチ

名前のとおり、ヘラサギの特徴はその平たく広がったヘラ状のくちばし。この独特なくちばしを水中に半分入れたまま、左右にゆっくりと振りながら歩き、餌を探します。水が濁っていても、くちばしの先にある鋭敏な感覚器官で獲物を感じ取り、触れた瞬間にパクッと捕えるそうです。
主に小魚、カエル、カニなどの水生動物を捕食します。
クロツラヘラサギと一緒に

ヘラサギは、クロツラヘラサギの群れの中に数羽だけ混ざっていることが多いです。クロツラヘラサギと遠目では似ているため、注意深く観察しないと見落としてしまいそうです。
実は“サギ”じゃない?

「ヘラサギ」という名前に“サギ”とありますが、実はこの鳥はサギ科ではなくトキ科。サギに姿が似ているためそのように呼ばれているだけで、分類学的には別のグループです。
サギは飛ぶときに首をS字型に収納するのに対し、ヘラサギはやや前傾姿勢で立ち、飛ぶときには首をまっすぐに伸ばすという違いがあります。
ちなみにクロツラヘラサギもトキ科です。
2026年のヘラサギ


ヘラサギとクロツラヘラサギが、たまたま並んでいました。
比較すると違いがわかりやすいですね。顔の色の他、目の色。
ヘラサギの方が体がやや大きく、それに伴い嘴も長いようです。
参考
- 植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
- 改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)第3版-動物編-
ペリカン目の仲間

- ムラサキサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 主に八重山諸島や宮古島の湿地に生息。宮古島が北限の繁殖地とされています。葦の中でじっとしていると案外見つけにくい。

- アマサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 名前通り亜麻色が特徴的なサギ。特徴的な色味で遠くからでもわかりやすい。沖縄ではどちらかというと畑でよく観察される。

- ゴイサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 水際でじっと動かず立っていることが多いサギ。その姿はまるでペンギンのよう。沖縄では高頻度ではないものの、そこそこ見かける。

- リュウキュウヨシゴイ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 亜種ではなく独立した種。一瞬しか見れてません。

- アオサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 日本に分布するサギの仲間では最大級。宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」にも登場。沖縄ではも色んな場所で見かける。

- クロサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 海辺でよく出会うサギの一種。沖縄では白色型という真っ白な個体もいます。ダイサギやコサギと似ていますが、姿勢や動きで案外判別できます。

- ダイサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 白い色のサギの中でも一際大きい。沖縄では水があるところには大体いて、越冬する個体も多いため一年中見る事ができるサギです。

- チュウサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- ダイサギ、コサギに比べるとやや見かける頻度は少ない種です。畑を耕しているときに飛んできてトラクターの後ろをついていく姿をよく見かけます。

- コサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 品の良さを感じる小さめの白いサギ。ダイサギと同じく多くの水辺で見かけます。真夏以外は頻繁に見れる印象です。

- ササゴイ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 疑似餌を使って狩をする知的なサギ

- クロツラヘラサギ
- ペリカン目トキ科|冬鳥
- ヘラ状の嘴が特徴的なサギ。世界的に個体数は少ないが、沖縄では毎年越冬する個体が多数おり、安定して見ることができる。
