
ゴイサギ
水際でじっと動かず立っていることが多いサギ。その姿はまるでペンギンのよう。沖縄では高頻度ではないものの、そこそこ見かける。
- 漢字表記
- 五位鷺
- 沖縄での呼称
- ユーガラサー/ユーグルマー/ユーガラシー/シロガラス(『与那原町史 与那原の自然と人』与那原町教育委員会 p.77)
- 英語名
- Black-crowned night heron
- 学名
- Nycticorax nycticorax
- 分類
- ペリカン目サギ科
- 渡り区分
- 留鳥
- 体長
- 58cm (カラスよりやや大きい)
- レッドリスト
- 絶滅危惧II類(VU)
月別の遭遇しやすさ(個人の経験ベース)
- 沖縄の各所で見られる
- 沖縄の特定地域で見られる
- 沖縄の特定地域でまれに見られる
ペンギン...?
はじめて会った時、水際でじっとたたずむその姿とカラーリングを見て、そう思ったのを覚えています。
ペンギンと似たようなフォルムが可愛らしい鳥さんです。その姿からファンも多いらしく「ゴイちゃん」と呼ばれていたりします。

ゴイサギは、かつて沖縄では冬鳥とされていましたが、近年では名護市や金武町などで繁殖が確認され、一部は留鳥として定着しているそうです。現在、沖縄では渡り個体と留鳥個体が混在している状態です。ふと気づくと見ることも多いですが、見ようと思って探すと会えず、会いやすいそうな会いにくいようなそんな感じです。

夜に狩りをするけど...

ゴイサギは夜行性の鳥で、日中は林の中で休み、夕方以降に採食を始めます。川の流れや滝の落ち口付近でじっと獲物を待ち、魚を狙う姿がよく見られます。私が撮影したときも、昼間は木の上で眠っており、日が暮れると池に降りてきました。
しかし、夜行性の鳥でありながら、嗅覚や聴覚が特別発達しているわけではなく、主に視覚に頼って狩りをしているそうです。暗闇の中でも視力が頼りとは、大丈夫なのでしょうか???
大層な名前の由来
ゴイサギという名の由来には、平安時代の逸話があります。醍醐天皇が京都の神泉苑(京都市の二条城近く)でゴイサギを見つけ、捕らえるように命じたところ、このサギは家来が近づいても逃げずに大人しく捕まりました。これを「命令に逆らわず神妙である」として、平安貴族の位階である「五位」の位を賜ったのが名前の由来だそうです。なんとも格式高い鳥様です。

その一方で、かつては最も多くいたサギであり、美味しいためによく食べられていたそうです。特に夏の味が良いとされ、鷹や弓を使って捕らえ、吸い物や「杉板焼き」という料理で楽しまれていたとのこと。
幼いゴイサギは別の鳥みたい
ペンギンのようなゴイサギですが、幼鳥の姿は全く以外ます。
全身は茶色で、目も赤ではなく黄色。あまりにも大人と違うので「ホシゴイ」と呼ばれています。
私も最初みたときは、猛禽類か何かかなと思いました。

レッドリストの変更
環境省の第5次レッドリストで危険度が上がりました。
レッドリスト | カテゴリー |
|---|---|
2020年(第4次レッドリスト) | ー |
2026年(第5次レッドリスト) | 絶滅危惧II類(VU) |
2026年ゴイサギ


ゴイサギもその場でホバリングできするのですね。10秒くらい同じ場所で浮いていました。
参考
川上和人・田中聡「沖縄県小浜島の路上におけるゴイサギの待ち伏せ型採食行動」
日本野鳥の会京都支部「ゴイサギ 鳥ビア」
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
沖縄以外で撮影したゴイサギ




- ムラサキサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 主に八重山諸島や宮古島の湿地に生息。宮古島が北限の繁殖地とされています。葦の中でじっとしていると案外見つけにくい。

- アマサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 名前通り亜麻色が特徴的なサギ。特徴的な色味で遠くからでもわかりやすい。沖縄ではどちらかというと畑でよく観察される。

- リュウキュウヨシゴイ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 亜種ではなく独立した種。一瞬しか見れてません。

- アオサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 日本に分布するサギの仲間では最大級。宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」にも登場。沖縄ではも色んな場所で見かける。

- クロサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 海辺でよく出会うサギの一種。沖縄では白色型という真っ白な個体もいます。ダイサギやコサギと似ていますが、姿勢や動きで案外判別できます。

- ダイサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 白い色のサギの中でも一際大きい。沖縄では海岸や川・ダム・畑など水があるところには大体いて、越冬する個体も多いため一年中見る事ができるサギ。

- チュウサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- ダイサギ、コサギに比べるとやや見かける頻度は少ない種。畑を耕しているときに飛んできてトラクターの後ろをついていく姿をよく見かける。

- コサギ
- ペリカン目サギ科|留鳥
- 品の良さを感じる小さめの白いサギ。ダイサギと同じく多くの水辺で見かけます。真夏以外は頻繁に見れる印象です。

- ササゴイ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 疑似餌を使って狩をする知的なサギ

- クロツラヘラサギ
- ペリカン目トキ科|冬鳥
- ヘラ状の嘴が特徴的なサギ。世界的に個体数は少ないが、沖縄では毎年越冬する個体が多数おり、安定して見ることができる。

- ヘラサギ
- ペリカン目トキ科|冬鳥
- クロツラヘラサギに似ている。クロツラヘラサギは沖縄でよく見られるが、ヘラサギは飛来数が少なく珍しい。

- ハシビロガモ
- カモ目カモ科|冬鳥
- くちばしが特徴のしゃもじカモ

- 亜種リュウキュウメジロ
- スズメ目メジロ科|留鳥
- 小さな体でハイビスカスなどの蜜を求めて飛び回っています。メジロの亜種で、奄美諸島から琉球諸島に広がる留鳥です。

- ホウロクシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 沖縄県内のシギでは最大級の大きさで、渡りの時期に少数見られる。ダイシャクシギとよく似ていて、翼の裏に模様があるかで判別できる。

- ハヤブサ
- ハヤブサ目ハヤブサ科|冬鳥
- 速さの代名詞

- 亜種リュウキュウサンショウクイ
- スズメ目サンショウクイ科|留鳥
- 最近は本州にも生息域を拡大中

- ズグロカモメ
- チドリ目カモメ科|冬鳥
- 夏は顔が黒くなるカモメ

- ハジロクロハラアジサシ
- チドリ目カモメ科|旅鳥
- 沖縄への飛来数はとても少ない、Alternateでは羽の部分まで黒くなるのが特徴のアジサシ。

- カラスバト
- ハト目ハト科|留鳥
- うーうーと唸るように鳴く。カラスとハトのハーフのような姿の鳩。警戒心がとても強く個人的にノグチゲラよりも観察するのが難しい野鳥。

- シロガシラ
- スズメ目ヒヨドリ科|留鳥
- 畑の近くでよくいて、綺麗な声で囀っている。もともと沖縄にいなかったが、どのような経緯か大繁殖し、今では沖縄で最も身近な種の1つとなっている。

- メリケンキアシシギ
- チドリ目シギ科|留鳥
- キアシシギによく似た北米産の近縁種で沖縄ではごく少数が渡ってくる。嘴が太く黒っぽく模様もお腹まで細かく出ている。