
シロチドリ
沖縄の多くの海岸で見かけることができ、沖縄で繁殖する唯一のチドリ類です。とても小柄で、近くにいても気づかない時があるほどです。
- 漢字表記
- 白千鳥
- 沖縄での呼称
- チジュヤー
- 英語名
- Kentish plover
- 学名
- Charadrius alexandrinus
- 分類
- チドリ目チドリ科
- 渡り区分
- 留鳥
- 体長
- 18cm (スズメよりやや大きい)
- レッドリスト
- 絶滅危惧II類(VU)
月別の遭遇しやすさ(個人の経験ベース)
- 沖縄の各所で見られる
- 沖縄の特定地域で見られる
- 沖縄の特定地域でまれに見られる
沖縄の海岸で、今日は鳥がいないなぁと思っても、よく見るとシロチドリだけいる時がよくあります。
夏になると、沖縄の海はシギ・チドリ類がみんな北に渡ってしまい鳥がいなくなってしまうのですが、シロチドリだけは安定しています。
とても小さいのでよく目を凝らさないと見逃しますが、岩場や砂の上を爆走して駆け回るので、動いてくれさえすればすぐわかります。
こちらがしばらくじっとしていると、駆け寄ってきてくれることもしばしば。
シロチドリは、全国の海岸や河川、埋立地などで繁殖すると言われています。北日本では夏鳥として見られ、それ以外の地域では留鳥として定着しています。沖縄では県内の砂浜や埋立地で少数が繁殖していて、沖縄で繁殖する唯一のチドリ類とされています。そのため、夏になっても見ることができるのですね。冬期には渡来個体も加わり、数が増えます。
沖縄では、一年を通し干潟や砂浜でよく見かける印象があるのですが、長年にわたって個体数は減少傾向にあるそうです。特に、砂浜への4WD車両の乗り入れや無人島の観光開発など、人間の影響による営巣地の減少が問題だそう。
砂の上で繰り広げられるユニークな繁殖行動


シロチドリは、コチドリやイルカチドリと比べて砂地や砂泥地を好みます。繁殖期になると、オスは砂地にいくつも窪みを作り、ディスプレイを行います。冠羽や背の羽毛を立てながらメスを呼びますが、メスが気に入った窪みを見つけると、オスを押しのけて自ら入るという独特の行動が見られます。メスが選んだ窪みに対し、オスと協力して小石や貝殻を集めて巣を完成させるそうです。

疑傷行動
育雛期には親鳥が「疑傷行動」をとり、雛に人や天敵が近づくと、自分が傷ついたふりをして相手の注意を引きつけ、雛を守る姿が見られます。
羽を広げてバタバタさせながら、お腹を擦り付けれがらよろよろ歩いていました。
おそらく私の立っている反対側の藪の中に雛がいて、そちら側に行かないように注意を逸らしていたのかもしれません。


上記の写真は「偽傷行動」と知らずに撮影したものです。
偽傷行動を行う場合は、近くに雛がいて、命懸けで守ろうとしているので速やかに離れる必要があります。
慣れてくるとこの姿勢になる前に、鳴き声で警戒してるかは分かると、後日、バーダーさんに教えていただきました。
採餌


集団でワタワタする姿が愛らしい

シロチドリの雄の繁殖羽は、頭頂から後頭部が橙褐色で、胸の中央には切れた黒い帯があります。雌や非繁殖羽では、この黒い模様がなく、全体的に淡い色合いをしています。幼鳥も雌に似た姿をしており、淡褐色の体に紅色がかった脚が特徴的です。

集団でいることが多く、波打ち際では10羽ほどの群れがワタワタと走り回る姿が見られ、時折波に足をすくわれてバランスを崩す時もあります、見ていてほっこりします。


足環のあるシロチドリ「PA0」

こちらは、米須海岸で見かけたシロチドリ。
Xのフォロワーの方から情報をいただき、この個体は2020年4月11日に沖縄本島で足環が装着され、「PA0」という番号が付けられたことが判明しました。
当初はオレンジのフラッグの上に青いフラッグが重ねられており、その青いフラッグに「PA0」と記されていましたが、現在は破損して失われているとのことです。
足環装着からすでに5年以上が経過しており長生きです。今も米須海岸で仲間とともに元気に暮らしています。


2026年のシロチドリ


同じ場所で、同じ時間に見かけた2匹でしたが、
1匹はもう夏羽になってきていました。
頭がが明るい茶色になり、前頭の部分が黒がくなります。


この個体は、額と首回りに、はっきりとした黒い模様がありますね。
雨覆や風切羽も綺麗ですし、時期的にも Alternate plumage(成鳥夏羽)かと思います。
頭部の茶色もはっきりでていますね。茶色の部分は薄い個体もいて、個体差があるようです。


満潮の干潟。限られた陸地におよそ50匹のシロチドリが集まっていました。














参考:
沖縄県「改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版(動物編)」
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
沖縄野鳥研究会「沖縄の野鳥」

- ツバメチドリ
- チドリ目ツバメチドリ科|夏鳥
- かっこよさと可愛さをどちらも備える愛しいフォルム。ふわっと飛ぶ姿が美しい。

- コチドリ
- チドリ目チドリ科|冬鳥
- 黄色いアイリングが特徴的で漫画のような顔付き。チドリの中で一番小さい。シロチドリと同じく沖縄の海岸や畑など各地でよく見かける。

- メダイチドリ
- チドリ目チドリ科|冬鳥
- 大きなサイズのシロチドリがいると思ったらこの種。トウネンやヒバリシギより大きく、並ぶとそのサイズ感に驚く。

- オオメダイチドリ
- チドリ目チドリ科|旅鳥
- メダイチドリとよく似ているが、嘴が長く、脚も長い。メダイチドリの群れの中に少数、まぎれ込んでいることが多い。

- ムナグロ
- チドリ目チドリ科|冬鳥
- 沖縄ではよく見るシギチの一種。海や畑など様々な場所にいます。黄色の模様が鮮やかで、夏冬で大きく姿が変わり観察しがいのある面白い鳥です。

- ダイゼン
- チドリ目シギ科|冬鳥
- 銀のダイゼン、金のムナグロ

- ケリ
- チドリ目チドリ科|旅鳥
- 春先の耕したばかりの田んぼにいる珍しい旅鳥

- ミフウズラ
- チドリ目ミフウズラ科|留鳥
- まだしっかり観察できていません

- コアジサシ
- チドリ目カモメ科|夏鳥
- 初夏を告げる爽やかな鳥。海面へ直下降して魚を獲る姿が特徴。夏になるの沖縄ではよく見かける。

- クロハラアジサシ
- チドリ目カモメ科|旅鳥
- 海辺を優雅に旋回。沖縄では良く見かける方のアジサシ。夏になると黒いお腹を見ることができる。

- ハジロクロハラアジサシ
- チドリ目カモメ科|旅鳥
- 沖縄への飛来数はとても少ない、Alternateでは羽の部分まで黒くなるのが特徴のアジサシ。

- エリグロアジサシ
- チドリ目カモメ科|夏鳥
- 夏になると沖縄へ繁殖のためにやってくる。一際白く綺麗なアジサシ。

- ハシブトアジサシ
- チドリ目カモメ科|夏鳥
- 沖縄では稀にみる珍しめのアジサシ。名前の通り嘴が太い。体長もコアジサシに比べて2回りほど大きく、飛行する様子は迫力がある。

- オニアジサシ
- チドリ目カモメ科|旅鳥
- スポーティーな見た目の珍しい鳥

- ユリカモメ
- チドリ目カモメ科|冬鳥
- 赤い足と嘴が特徴的なカモメ。沖縄県外では、どこでも見かけますが、沖縄では非常に珍しく油断すると会えない年もあります。

- ズグロカモメ
- チドリ目カモメ科|冬鳥
- 夏は顔が黒くなるカモメ

- ウミネコ
- チドリ目カモメ科|冬鳥
- 冬の海に響く、猫の声のカモメ

- オグロシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 夏に橙色に染まる大きめのシギ

- エリマキシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- カールする尾羽がオシャレ

- オオハシシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 長い嘴が特徴的

- ウミウ
- カツオドリ目ウ科|冬鳥
- カワウじゃないよウミウだよ

- カワラバト
- ハト目ハト科|留鳥
- 沖縄でも健在です

- ミサゴ
- タカ目ミサゴ科|冬鳥
- 沖縄ではサシバの次くらいにみる猛禽類。足で魚を捕まえる得意で、よく極彩色の魚を運んでいる姿を見かける。鳴き声が案外かわいい。

- アオサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 日本に分布するサギの仲間では最大級。宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」にも登場。沖縄ではも色んな場所で見かける。

- 亜種リュウキュウキジバト
- ハト目ハト科|留鳥
- 屋久島から南西諸島で留鳥。キジバトの亜種。全体的に赤みの強い濃色などの差があるが、屋外での識別は困難。お馴染みのデーデーポッポで鳴く。

- ダイシャクシギ
- チドリ目シギ科|冬鳥
- 大きな嘴が特徴

- ダイサギ
- ペリカン目サギ科|冬鳥
- 白い色のサギの中でも一際大きい。沖縄では海岸や川・ダム・畑など水があるところには大体いて、越冬する個体も多いため一年中見る事ができるサギ。

- ホウロクシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 沖縄県内のシギでは最大級の大きさで、渡りの時期に少数見られる。ダイシャクシギとよく似ていて、翼の裏に模様があるかで判別できる。

- ソリハシシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 逆に曲がる嘴が不思議。写真をみて想像するイメージよりだいぶ小さい。沖縄では見かけることは少なめ。

- ヒバリシギ
- チドリ目シギ科|旅鳥
- 短な嘴がキュートなシギ