ウミネコ
冬の海に響く、猫の声のカモメ

- 漢字表記
- 海猫
- 英語名
- Black-tailed gull
- 学名
- Larus crassirostris
- 分類
- チドリ目カモメ科
- 渡り区分
- 冬鳥
- 体長
- 47cm (カモメよりやや大きい)
- レッドリスト
- 低危険種(LC)
月別の遭遇しやすさ(個人の経験ベース)
1月
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2月
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3月
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4月
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5月
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12月
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ウミネコは、北海道・本州・九州各地の沿岸の無人島、崖地、岩礁などで集団で繁殖します。多くの繁殖地が天然記念物など法律で保護されている地区です。冬になると南へ渡り、沖縄でもその姿を目にすることができます。
九州以北では留鳥として生息し、鹿児島県の甑島が繁殖地の南限とされています。越冬期には、日本各地から東シナ海、中国南東部、台湾周辺まで南下します。

渡りの際に、沖縄までくるウミネコは少ないらしく、全国的にはよく見かける鳥ですが、沖縄ではかなり珍しい鳥です。港や海岸などでごく稀に見られる程度です。
長く続くつがい関係


ウミネコは一夫一妻制で、つがい関係は何年も続くことが多いと言われています。オシドリよりもずっとオシドリ夫婦です。
ただ、オスによる外交尾(婚姻関係を結ばずに交尾すること)も観察されています。悲しいことにメスによって拒否されることがほとんどで、実際に交尾に至る確率は5~7%程度だそうです。
名の由来は「ニャア」と鳴く声

ウミネコの名前の由来は、その鳴き声にあります。「ニャア」「ミャア」と繰り返し鳴く姿がまるで猫のように聞こえることから、この名前がついたと言われています。
沖縄以外で見たウミネコ


参考:
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
国立科学博物館「鳥〜ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系譜〜」
富田直樹「Bird Research News Vol.6 No.7 」
杉森文夫「野生生物のダイオキシン類蓄積状況等調査マニュアル」